クラウドファンディングからの自費出版

自費出版を行う時に、どうしても費用が発生します。個人で楽しむ範囲であれば安く制作することもできますが、例えば「色んな人に読んでもらいたい」「本の媒体として共有したい」と強く思った時には、流通経路の確保も含めてやはり費用が高くなってしまう傾向にあります。

電子書籍という形にすることもできますが、その数の多さから埋もれてしまう場合も多く、紙媒体で印刷する意義は充分にあると言えます。

個人範囲という場合では難しいですが、逆に世の中の人も「その本を読んでみたい」と思わせられるものであれば、クラウドファンディングという方法もあります。

クラウドファンディングは、何かしらのプロジェクトの目的を発表し、それに向けてインターネット経由で資金の協力を求めるというものです。必要とする金額が集まり次第、プロジェクトが動き出します。

自費出版の場合であれば、「本を作りたい、目標金額は○円」といったように提示すれば問題ありません。必要なのは、どのような本を作りたいか、という部分です。あくまで寄付をしてくれる側にも読んでもらいたいと思ってもらえること、読者に必要とされていることが条件となってくるでしょう。

個人で、SNS呼びかけるなどの方法を取ることができますが、クラウドファンディングに特化したホームページもあるそうです。他の人にも求められている、賛同してもらえると思える本づくりを目指しているのであれば、資金を集めてみるのも手かもしれません。

もしも目標金額に達しなかった場合、支援者に寄付金が返金される場合とされない場合があるそうです。返金の有無は、後ほどのトラブルとならないよう初めにしっかりと定めておく必要があるでしょう。

個別相談会やセミナー

自費出版について疑問がある場合や会社ごとに比較をしてみたいという場合、またはそもそも自費出版をするかどうかで迷っているという場合もあるかもしれません。その際に、自分で電話を掛けて確認をすることやホームページなどで調べることも効果的ですが、個別相談会やセミナーに出向いてみるのも分かりやすいと言われています。出版社によっては個別で相談できる機会を定期的に設けていたり、予約制で行ってもらえたりと方法は様々ですので、確認してみる必要があるでしょう。

個別相談会はその名の通り、個別で担当者と話をすることができます。そもそも自費出版とは何かというところから教えてもらえますし、更に細かい疑問がある場合にも、普通はしっかりと対応してもらえるでしょう。セミナーの後に個別相談会の時間を設けているというところも多いようです。人によっては表紙の案を相談しに来ることや、そもそも出版できるほどの原稿なのかと持って来る人もいるそうです。費用について伝えることで、自分に合ったプランを提案してもらえるかもしれません。個人個人で対応してもらえるのが魅力と言えるでしょう。

ただし、その場で契約を求められた場合は問題がないかどうかしっかりと考え、納得ができるかどうか判断しましょう。内容が不明瞭である場合や、他社と比較せずに勢いで契約をしてしまうと、悪質な出版社であった場合に後で嫌な思いをすることもあるかもしれません。個別で話していると断りにくいと感じることもあるかもしれませんが、不審点が少しでもある場合には、その場で契約をすることは絶対に止めた方が良いでしょう。あくまで相談という形で、内容を一度持ち帰って吟味ができれば安心です。

自費出版を電子出版で

現在、電子書籍を利用する人も多くなってきており、付随するサービスの数も増えてきていると言える状況です。電子書籍はその名の通り、ネット上のシステムなどを使って本を読むことができるサービスです。パソコンやスマートフォンなど、インターネットが使用できる環境さえ整っていれば、好きなタイミングで本を購入することができます。実際に書店に出向かずに書籍を購入することもできますし、まとめて何十冊、何百冊と一気に買うことも可能です。実際に電子書籍として購入した本は、紙の本と違って保管をするスペースを気にする必要もありません。サービスによってはまとめて買うことで安くなるようなセールを行っているところもありますし、そもそも電子書籍は印刷代や製本代、諸々の費用が発生していないので、紙の本と比べれば安く購入することもできます。例えば実際にカラーで印刷する場合は費用が高くついてしまうことが多いですが、画面に表示される電子書籍は、そもそも内容によって費用が大きく掛かるということもありません。また、本によっては分厚く重いものも多いのですが、スマートフォンやタブレットを使っている場合は軽く持てることもメリットと言えるでしょう。本を数ページ~数十ページ確認できる試し読みという機能もありますので、中身を確認してから購入することができます。紙の本ではできなかったサービスが展開されているので、今後の発展を期待できる分野とも言えるでしょう。

読み手側からして手軽で便利と感じられる電子書籍は、自費出版として本を制作する側にもメリットは大きいです。ハードルが高い、費用が確保できないという場合は、電子書籍を検討してみるのもひとつの方法かもしれません。

文章を書く手順その二

さて、いよいよ執筆する段階に入ります。当然必要なのが下書きなのですが、後で推敲することを頼りにしていい加減に書くのは禁物です。清書のつもりで書きましょう。推敲の際は以下の観点を忘れないようにします。①全体も部分も、課題からかけ離れていないか、②主題は言明できているか、③材料は効果的か、出所・信頼性に問題は無いか、④段落構成は主題と調和しているか、論理に飛躍は無いか、⑤結論は正しい論拠に基づいているか。これらを確認できれば、表題、書き出し、しめくくりにも注意を払います。

推論の方法を抑えておくことは、文章の読解にも必要ですし、自分で著わすのにも必須です。推論の中で中核となるのが帰納、演繹、弁証法ですが、直感や類推も推論の一種です。直感は論理的思考とは言えず、瞬時に主観で対象の本質を認識することです。客観的ではないため、学問的な議論の中では別途エビデンスを求められることも少なくありません。類推は事物や現象の明らかでない点を、類似するものから推し量ることです。いわゆる「仮説」は類推の産物であることも多く、仮説を導出した後、それを実証する必要があります。帰納法は調査や観察によって得られた事実を総合して、一般法則(得られたどの事実とも矛盾しない)を導き出すことです。自然科学は主にこの方法に依拠しています。法則の信頼性に調査量、観察量が大きく影響することは言うまでもありません。演繹法はすでに確立している普遍的法則から、個別の法則を生み出すことです。数学や三段論法は典型例でしょう。弁証法とはある命題と、その矛盾点とを総合し、新たな判断に到達することです。

文章を書く手順その一

自費出版を試みる上で忘れてはならないのは、商業出版の作品に勝るとも劣らないものを書き上げるという意気込みです。ここでは書き手として頭に入れておきたい文章術を紹介したいと思います。

執筆の契機は主題の発見であると言えます。優れた文章の背景には必ずモチーフが見え隠れします。先ずはそのモチーフをしっかり把握することから始めます。次に主題を決定します。モチーフを掘り下げ、より具体化したものを主題と呼びます。この主題をさらに掘り下げ、限定していくと、中心思想が見えてきます。そして中心思想をセンテンスに変換すれば主題文となります。主題選定の基準には、書き手の関心度、読み手への訴求性、書き手の熟知性、字数との関連性、課題との適合性、独自性等があります。主題文が出来上がると、材料を収集する必要があります。素材や資料とも呼ばれるもので、主題を有効に展開させる働きを持ちます。材料は結果的に使用しなくても構いませんから、とにかくたくさん集めればよいでしょう。収集の方法には内部検索と外部検索とがあります。内部検索とは、主題に拘らず、ブレーンストーミングしていくことであり、主題の再認識が可能になります。一方外部検索とは、主題と関連する資料を調べることです。

次の段階は「構成」です。集めた材料を取捨選択し、どう表現すれば効果的かを思索します。その主軸は「段落分け」と言ってもよいでしょう。段落とは小主題で統一された分の集合で、どの文も段落の初めに置かれるトピックセンテンスと関わっている必要があります。段落を立てる基準としては、時間、場所、話題等が変わったり、観点そのものが変わったり、引用したりする時が挙げられます。

文章を書くための工夫

スポーツや習い事と同じ様に、練習次第で文章を書く力はあがってきます。どういう練習をすればいいかというと、とにかく文章を書くことです。ブログでも日記でも、何でもいいです。日々の出来事、ニュース、それらに対する自分の意見や自分の感情等の描写を継続的に続ければ、文章を書くことに慣れてきます。 著名な作家の作品を、たくさん読むのもいいでしょう。取り入れたい表現を見つけたら、自分で何度も書いてみましょう。そのまま同じ表現を自分の本に使用することは出来ませんが、書く対象への視点の置き方、表現の仕方のコツが少しずつ分かる様になってきます。

もし、もうこれから自費出版本の原稿に挑戦する段階だという人にとっては、時間をかけて文章の訓練は難しいかもしれません。その場合は、上手い文章を書くことよりも、読みやすい文章を書くことを心がけましょう。内容が面白く、読みやすい文章ならば魅力的な作品になります。ここでいう読みやすい文章とは、誰が読んでも分かる言葉で書かれた単純な文章、という意味です。読者が敬遠してしまうような格調高い表現や難しい言葉、抽象的な表現はできるだけ控えましょう。

単純な文章を書くには、主語と述語がはっきりとわかるように、1つの文をなるべく短くします。長い文より短く分割した文の方が、リズムが出て読みやすくなります。ここで短文を並べる際、接続詞を使って繋げたくなりますが多用は控えた方が無難です。「しかし」「だから」「つまり」など、普段の会話ではよく使う言葉でも、文章で多用されると読者は気になってきます。工夫して文章を並べ、接続詞は必要な箇所にだけ使いましょう。

書く時に気をつけること

基本的なことですが、文章のルールはおさえておきましょう。 句点「。」はさほど問題ではありませんが、読点「、」はつけ方を工夫する必要があります。句点とは違い、読点には必ずここにつけるといったような決まりはないので執筆者が好きな様につけることができます。多すぎると細切れな文章になりますし、少なすぎると締まりのない印象を受けます。読点は文章にリズムをつけて分かりやすくするために、通常は文節ごとに打たれます。ですが、どのような基準で文節を分けるかは執筆者の判断となります。書きながら徐々に自分なりの文章のテンポを把握していければ、1つのリズムとリズムの間に読点を打てるようになるでしょう。

段落を変えるときは一文字空けて文章を始めます。「」で会話やセリフを入れる時は、段落を変えます。 段落はドラマや映画のワンカットと同じと捉えてもよいでしょう。長いワンカットは見る側も集中力が続きません。文章でも、1つの段落ががあまり長すぎると間延びします。段落を変えながら話題を少しずつ変化させ、読者の関心を維持させる工夫が必要です。

場合によっては文章だけでなく、写真、 イラスト、図表、データなどを挿入することもあります。 特に実用書は資料や図解などが文章以上に重要となってくると言っても過言ではありません。それらを引用した場合は必ず他所からの借用であることを明記し、出所と年月日を入れます。著作権に関してはしっかり調べて、著作権料が発生するようであれば対応します。出版社の人とよく相談して細心の注意を払いましょう。 小説でも、図や関連の地図などを入れることは可能です。挿入するなら各章の最初のページや、物語の区切りの部分などが適当です。

「想い」は一旦しまい込む

サンプルとして添付する原稿にも決まった書き方があるわけではないと言えますが、だからと言ってプロモーションになっていないサンプルを添付しても、意味がないどころか、むしろ逆効果になってしまうと言えるでしょう。

サンプル原稿を読む側としては、どのような文章を書くのか、どのようにテーマに沿って展開していくのか、といったような部分が知りたいのではないでしょうか。そのため、サンプルとして添付する原稿には、自身の想いや能書きを書かず、本題をダイレクトに伝えている部分を添付するということが大切であると言えるでしょう。

作文や手紙のように長々と想いを綴って、編集者が読みたい部分が一切見えないものは、サンプル原稿として適していないと言えるでしょう。想いを伝えたいのであれば、きちんと「原稿」として自身の意見や主張が組み込まれている部分を「抜粋」することが重要と言えるでしょう。自身の作成した企画書の内容がよく反映されている部分を抜粋し、提示する行為自体が、一番想いの伝わる方法であるとも言えるでしょう。

原稿とは別に、想いを込めてサンプル原稿を作成したがために、自身の主張や選択したテーマがぼやけてしまっては本末転倒と言えるでしょう。またサンプルがテーマに沿っていなかったり、なにがいいたいのかわからないというようなサンプルを添付してしまっては信用というものもなくなってしまうのではないでしょうか。もし能書きなどを書いてしまうと、自身の主張ではなく、第三者の主張が混ざってしまい、主軸がブレてしまう印象になってしまいます。

唐突のように思えるかもしれませんが、企画書がそれを補ってくれることを信じ、自身の原稿を自信を持って添付することが大切でしょう。

サンプルの注目点

自費出版において、サンプル原稿の添付というものは、企画が採用されるかどうかの決定に直接的に関わってくるものであると言えるでしょう。簡潔にまとめられた企画書に、魅力的な抜粋のサンプルが添付してあれば、それだけで熱意も伝わるでしょうし、何より、選考のしやすさという点で、一歩先を行くプレゼンと言えるのではないでしょうか。

サンプル原稿として添付する際、気をつけておきたい点としては、実際にどんな文章を書いているかというものがわかる部分を抜粋することや、企画の目的に沿った内容が原稿に反映された際のイメージをつかめる部分を抜粋するといったことが大切でしょう。しかし、アピールしたいからといって、サンプル原稿が本原稿並みに大量になってしまっては逆効果と言えるでしょう。時と場合によっては、本原稿から抜粋した部分をサンプル用の原稿として書き換えるというのも良いでしょう。

企画書に添えるサンプルなので、より魅力的になるのであれば、より内容が伝わるようにこちらも簡潔にまとめるという手も挙げられるでしょう。自身の文章がどういった味を持っているか、企画内容を原稿にするとどのような原稿になるのか、ということをアピールすることができれば良いでしょう。

分量としては、企画書と同じくらいの分量というように考えておけば良いのではないでしょうか。原稿のどの部分を抜粋するかは、決まりなどないようなので、出来るだけインパクトのある部分や自信のある部分などを抜粋すると良いでしょう。

企画書やサンプル原稿を読んでくれる編集者の方への心遣いが、より良いサンプル原稿を作成する鍵となるのではないでしょうか。熱意を押し付けるのではなく、自身の企画をプレゼンするために、しっかりと準備して作成することが望ましいのではないでしょうか。

魅力を感じる企画とは

文章の上手い下手でなく、内容重視である出版社の人に「魅力的だ」と感じてもらえる企画とは一体どう言ったものでしょう。政治的な内容や、世界的な流行、はたまたマニアックな企画でしょうか?

答えは、どれも間違いではないと言えるでしょう。言ってしまえばコンテンツやジャンルはなんでも良いのではないでしょうか。

大切なのは、実体験に裏打ちされた企画であるということなのではないでしょうか。または、体験まではしていなくても、実証を得られる内容であるならば良いでしょう。

つまり自費出版においては、妄想や計算と言ったように頭の中で想像し、構築した企画というものではなく、執筆者の体験にもとづいた企画であるということが大切でしょう。想像力だけで構築した企画というものは、実体験に基づいて構築された企画と比べ、圧倒的に説得力がないと言えるのではないでしょうか。

更には、何となく「それっぽく」差別化をはかってみたり、売れたいという一心で無理矢理対象の読者層を広げてみたりするならば、説得力どころか、胡散臭い企画になってしまうのではないでしょうか。実体験に裏打ちされた企画であれば、それは現実で起きた事である時点で説得力を持っており、そのような力のある企画であれば、特別な経験でなくても本として出版できる可能性があると言えるでしょう。

もちろん、一般の人にはなかなか体験できないコンテンツであればあるほど出版されやすいという事実は否めないでしょう。しかし、企画を立てる時は、自信を大きく見せようとせず、実体験の中からコンテンツを選択する事が望ましいと言えるのではないでしょうか。心から「語れる」コンテンツを選ぶ事が、自費出版への近道と言えるでしょう。